知識・知財≫Web2.0-【特集】情報社会の変革と自由文化の生成–クリエイティブ・コモンズ ローレンス・レッシグ教授も登壇:ソフトバンク ビジネス+IT というところで,2006/09/26 にあったCreativeCommonsJapan の第3回のセミナーの資料が公開されている.
行ってみたかったセミナーなので,こういう資料や動画が見られるのは非常にありがたい.
ただ,CCLが付いていながら保存しにくい形での公開ってのは,「GPLだけどソースがほしかったら空のZipと代金を(小切手で)送ってね」って言うくらいおかしな話だな.
CCの活動らしく一応すべての資料が/by-nc-nd/2.1/jp/での公開となっている.
こうした資料がCCLの元で公開されるのは基本的にはいいことなのだが,このサイトの公開の方法はお世辞にもCCの精神を理解しているとは言いがたい.
別にWMPを要求することを嘆いては居ない.asf(WMV)での配信は技術的にもCCL的にも妥当な選択だと思う.ライセンスにnd(派生作品の禁止)が付いているので別に加工できる形である必要も無いし,数百MiBの生データでの配信はサーバ側にもユーザ側にも現実的な選択ではない.
ただ,ファイルそのものへアクセスする方法を提供されていないのはどうかと思う.幸いにもレッシグ教授の動画は,動画ファイル自体ののURLは容易に確認できたが,知識・知財≫Web2.0-【動画】情報流通における課題とクリエイティブ・コモンズの位置付け:ソフトバンク ビジネス+ITに公開されている資料はそれすらできない.
Opera や Firefox では資料のページをまともに閲覧するすらできず,閲覧できるIE7ではコンテキストメニュー類が使えないため動画や資料そのもののURLを確認することが事実上不可能になっている.
これではCCLが付いていようと付いてなかろうとこちら側はほとんど利用できない.by-nc-ndと言えども, “” 複製,頒布,展示,実演 “” をすることは可能なので,アクセス方法を限定するということは,複製の権利を保障していないということだ.
CCLなどのライセンスの目的が反DMCAや,いわゆるカジュアルコピーの促進ではなく,権利者が何の権利を行使し,どの権利を行使しないかを表明し,その結果著作物の流通を促進するところにあるのだから,もう少し楽に流通させられるようにすることがCCLで公開する意義につながるのではないだろうか