10月の頭から読んでいた春の雪,奔馬,暁の寺,天人五衰の4部を読み終えた.
情景としての美しさは,「春の雪」から「天人五衰」にかけて緩やかに下降していると思ったり,それに反比例するように美と生と性と死に対する三島由紀夫の最期の哲学的思考の根底が現れていると感じたり.
そして,最後の最後に待つ結末に,心地よくも裏切られるとともに,その思想を完成があるとも思った.
映画はともかく,一度読んでみるべし.
卒研の原稿書きの途中に,wikipediaで戦後昭和史からの連想で適当に見ていた [三島由紀夫 from ja.Wikipedia]への履歴を,指導教官に見つかり,「天人五衰」を読まずして何を読むかという話になり,気が付けば,その翌週には4部作+αを買い揃えて読み始めたのがそもそもの始まり.
原稿書きが一段落したころから読み始めたが,途中ちょっとしたデスマーチに見舞われ本格的に読み始めたのは10月半ばくらいから.